矢車草・・・2012・5・11


「 青い花 」

心に射した矢のような
青い花の淋しさよ

風に言われて北を向いた
空に呼ばれて西を向いた
それは愛しさ?
それとも切なさ?

そろり故郷へ向いて想う
父よ母よ幼き日々よ
何ひとつ 辛いことなど無くて
何ひとつ 苦悩することも無くて

振り向くと後ろには父が居た 
どんな時も母が待って居た
若かった頃の 父よ母よ
小さな私と弟よ

あの日 庭に咲いていた
         矢車草が今年も咲いたよと
ただ 一緒に見たいと 思い出しただけのこと
ただ 一緒に頷きたいと 思い出しただけのこと


2012年 5月 12日掲載
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