2021・10・14


秋の暮

大好きな大好きな父さんが
旅立ちの準備を始めた
会うことも叶わぬコロナ禍の2年
許された5分間が最期なのか
優しさと癒やしの人
目を開け話そうとしてくれる

「しんどい?」と、尋ねると頷いた
触れたくて撫でたくて
伸ばした手の中で再び眠りに落ちた
どうか苦しくないように
どうか痛く無いように
無で眠れることだけを祈る

大好きな大好きな父さん
ずっとずっと同じ世界で居て欲しい
だが苦しい体で頑張らせたく無い
父の両親と父の兄さんに
穏やかな眠りの中で迎えに来てと
泣きながらお願いをした

人は老いてしまった時
生きて来たままに死んで行く
子供達と孫達の悲しみと祈りは
全て父さんへの愛しさ
病院のベッドで眠る母には言えない
でも二人は もうすぐ逢える気がする



2021年 10月 14日掲載
Home » みどりうさぎの子守詩 (片井 絽々), 画像詩作品 » 2021・10・14 (現在のページ)