みどりうさぎの子守詩 (片井 絽々)
心は どこにあるのでしょう。
あなたの身体の真ん中ですか?
心は どこにあるのでしょう。
自分の頭の真ん中ですか?
心は どこにあるのでしょう。
人と人との真ん中ですか?
そう・・・人と人との想いの真ん中
そう・・・ここに心がありました。
指で押すと割れてしまいそうな
硝子のビーズ
自分の息でどこかへ消えた
探したりしない
探したりしない
見つかった時に繋げればいい
人の心は わからないから
笑顔があります。
笑顔だけでは足りないから
言葉があります。
けれども 言葉は曖昧だし
ましてや 笑顔はアンニュイだし
わかったことは
心と心で信じることだけでした。
心に射した矢のような
青い花の淋しさよ
風に言われて北を向いた
空に呼ばれて西を向いた
それは愛しさ?
それとも切なさ?
そろり故郷へ向いて想う
父よ母よ幼き日々よ
何ひとつ 辛いことなど無くて
何ひとつ 苦悩することも無くて
振り向くと後ろには父が居た
どんな時も母が待って居た
若かった頃の 父よ母よ
小さな私と弟よ
あの日 庭に咲いていた
矢車草が今年も咲いたよと
ただ 一緒に見たいと 思い出しただけのこと
ただ 一緒に頷きたいと 思い出しただけのこと
春心の君の姿に
夏模様の僕は憧れた。
夏心の君の時が
秋模様の僕を支えてくれた。
冬心の君の横で
春模様の僕が寄り添っている。
若い頃より
もっと大切な人になった君と
あと何度一緒に巡られるのか
春夏秋冬 四季巡り
なぜ悲しみは
大好きな人との間にだけ
割り込んでくるのですか?
どうして儚さは
大切な夢をみる頃に
邪魔をしに来るのですか?
それは もっともっと
大好きになるためですか?
それは もっともっと
大切な事があるからですか?
身体のどこへ
沁みたのでしょう?
小さな一言で
こんなにも悲しくなる
身体のどこまで
届いたのでしょう?
優しい一言で
こんなにも幸せになれる
路地裏の隅まで
光が通り
名も無い草が
芽をさます
花色のなかった
野辺にも
幼い風が
たわむれ遊ぶ
待ち侘びていた
蝶が
心が
飛びはじめた
大和の国に さくら舞う
はらりひらり 花の舞
空を染めて もも色花色
風と戯れ 春らんまん
小指に止まって 紅となる
大和の国は 菜の花畑
夜空黄色い 月のしずく
花たち染めて 蝶になる
夜空に飛びて 星となる
幼子の髪に止まって 花かんざし
桜らんまん 春らんまん
菜の花らんまん 月らんまん
春色らんまん 春の舞
ほら 一番星が出たから
そろそろ お家へ帰ろうか?
鳥たちも山へ帰るだろう
夕陽も海へ帰るだろう
手を繋いだ父さんとボクの
長い影法師
ボクはまだ
何にも解らなかったから
楽しかった
ボクはまだ
何にも知らなかったから
幸せだった
春になったら
春になったら
あなたに逢いに行きます。
元気になった私を
見てください。
少し太った私を
見てください。
まだ 時々は淋しくて
眠れない夜もあるけれど
人は誰もが
そうなのでしょう?
それでも必ず夜は過ぎ
朝が来ると知りました。
いっぱい心配させたから
とびっきりの笑顔で
逢いに行きます。
春になったら必ず
あなたに逢いに行きます。
いつだって
どんな時だって
キミとボクは一緒だよ
ふたりでも
淋しい時は淋しいけど
どうせ淋しいのなら
大好きな人と
いっしょがいい
ふたりでも
辛い時は辛いけど
どうせ辛いのなら
大好きな人と
いっしょがいい
あなたの側で語りましょう。
終わりのない物語
宇宙を旅する風の話
七つの海を巡る魚の歌
ぐるぐる回って終わらないから
あなたはいつしか眠ってしまう
それでいい
それでいい
幼児のような寝顔をして
昔の夢を見てほしい
天国にいる母さんに
もういちど
抱き締めてもらえるように
3月14日はホワイトデー・・・あなたの今日が、ステキな日になりますように ♪
「 意味 」
偶然なのか?
奇跡なのか?
それとも
定めだったのか?
私の身体に
この心があったこと
君の身体に
その心があったこと
偶然なのか?
奇跡なのか?
それとも
定めだったのか?
この身体に
君の心があること
その身体に
私の心があること
この空を覆う雲を越えると
青い天空が待っているのですね。
この長い冬を越えたら
春の陽射しが迎えてくれるのですね。
この切なさを なだめるために
雨は降り続いているのですね。
地中の蟻や球根たちは
それを知っているのでしょうね。
意識的なことって
ステキだけど
カッコイイのだけど
心が動かないのです。
無意識なことって
気付かないまま
心に沁みてきて
心が人を
受け入れるのですね。
俗界と聖界との境目
神々の元へと この架け橋を渡る
気づかぬままに誰かを傷つけ
気づかぬままに自分を傷つけ
誰も責めたりはしないし
誰にも叱られたりはしない
けれども付きまとう哀しみ
いま 総てへの懺悔と許しを祈る
新たな心と差し替えて
安らかな心と入れ替えて
迷う思いが静かにほどけますように
この清らかな川に浄化できますように
心と心を
繋げるものは
理性と感情
切なさと愛しさ
空想と現実
哀しみと喜び
無常と常在
明瞭さと曖昧さ
深層と表層
思いと想いが繋げる
憂いと幸福の距離