みどりうさぎの子守詩 (片井 絽々)


 「泣きたい日」


母さんに会いたくなった
こんなに歳を重ね
こんなにも生きて来たのに

母さんに会いたくなった
その胸に この不安を預け
幼子ように声を出して泣きたい

母さんに会いたくなった
大丈夫だよ 大丈夫だよ って
何度も繰り返し言ってもらいたい

2012年 2月 18日 掲載

今日はValentine・・・どうかステキな日でありますように♪


「心の形」


その心のどれだけが私?
仕事と私とどっちが大事?
友達と私とどっちが大切?

あの頃の自分を思うと
若過ぎておかしくなります。 
可愛過ぎてかなしくなります。

ハートの形を見てごらん・・・
左側が私への想い
右側が他の思い

比べたりしなくて良いように
想いと思いの心の形
あわせた心の ひとつの形

2012年 2月 14日 掲載


「樹氷の森」


ナイルの川を支配した
白く煌めく シリウスの星の魔法

白夜の天空を飛び交い
樹氷に宿る精霊たちの羽音

ひび割れた心は
追憶が甦るのを待ち続ける

樹氷の森の天地創造
許されたのは清らかなるモノの存在だけ

もしも シリウスの星の魔法が
永遠であり得なければ

この夢は 消えてしまうのだろうか?
それとも 何かが始まるのだろうか?

2012年 2月 04日 掲載



「星のごとく」

夜の空は
星達を瞬かせて
朝へ向かう
道しるべとした

夜の空は
輝く月を浮かべ
夢みる心の
道あかりとした

巡りゆく
すべての日々を凜として
迷うことなく
生きてゆきたい

 星の如く
    月の如く

2012年 1月 31日 掲載


 「冒険」



なんだって
始めるまでは
とても不安で仕方がない

近づいてくると
やめてしまおうかと思う
     
前の日になると
泣きそうになってしまう

けれども
始まってみれば 
なんとか大丈夫なのにね

どうしてあれほど
心配してしまうのかと
おもわず笑う

分かっていても
また同じ心配をするんだよね

2012年 1月 28日 掲載


「 帰路」



白いカモメは 海へ帰る
黒いカラスは 山へ帰る

紅い夕空は 夜へと帰る
蒼い星空は 朝へと帰る

私の心は どこへ帰るの?

2012年 1月 20日 掲載


「冬眠」


さむい さむい朝でした。

さむい さむい心でした。

うさぎのように

冬眠したいとおもいました。

ゆっくり春まで ねむりましょうか?

2012年 1月 15日 掲載


「神様の目印」


悲しい歌しか
唄えなくなった私と

寂しい曲しか
弾かなくなった貴方に

神様が目印を つけたのでしょう。

互いの傷が癒やせるように
穏やかな時が流れるように
優しい心と生きられるように

神様の粋な はからいでした。

2012年 1月 12日 掲載


[永遠]

いきとしいける物達の
区切りありとて繰り返す

この時よ
この命よ

たとえオリオンの平家星 
消える日が来ようとも

新たなる星 宙にちりばめ
永遠の意味を教える

2012年 1月 10日 掲載


 
「 一の意味 」



最小の数は
最大の数を抱き

万物の誕生より先に
存在したのかも知れない

無限大の宇宙を詰めた
この人間さえも一人と数え

無限大の時が流れ行く
この時空さえも一秒とする

総てを総括する不思議だった

2012年 1月 05日 掲載


クリスマス


クリスマスがなければ
冬なんて要らなかったのです。

あなたがいなければ
クリスマスなんて要らなかったのです。

あなたがいたから
全てが必要だと知ったのです。

2011年 12月 23日 掲載

今夜は、11年ぶりの皆既月食がみられますね~♪
9時45分から始まり、皆既月食は11時5分からだそうですよ。
暖かくして南の空を見上げながら・・・ステキな夜をお過ごしください。


「 月食 」


地球は
淋しがりやの星だから
月と一緒に揺られます。

人達は
切なく生きる動物だから
愛する心を持ちました。

冬月は 
今宵更けても誰かと居たくて
地球と かくれんぼして遊びます。


2011年 12月 10日 掲載

今朝はこの冬初めて伊予路の山々が白くなりました・・・寒いはずです。
こんな季節は、大好きな人の傍であったまってくださいね♪


「 優しさ 」

心を隠すように
少し早めのコートをまとう
寒いからではなく
       寂しいからです。

涙を隠せるように
降りしきる雨の中を歩く
悔しいからではなく
       優しいからです。

あなたは私と出逢って幸せでしたか?

あなたは私に出逢わなければ
もっと平凡に生きられたのに・・・
もっと笑って生きられたのに・・・

なのに、どうして幸せって言うの?


2011年 12月 09日 掲載


「大丈夫」

自分の迷いを 
     君に話せた
自分の気持を
     君に語れた
自分の答えを
     君に伝えた

これでイイのだよね。
本当に大丈夫だよね。

なんだろう…
     眠りたい

2011年 11月 30日 掲載


「流されて」

冬が寒いと嘆く程
意気地なしではありません。

夏が暑いと喚くほど
愚か者でもありません。

ただ ただ、
季節を受け入れて
秋が来るのを待ちました。

ただ ただ、
時の流れに心を合わせ
春が巡るのを迎えます。

誰も季節に逆らえるほど
強い心などありません。

移る季節に流されるのが
弱いことでもありません。

2011年 11月 26日 掲載


「枯れ葉」


季節の終わりに
しがみついて

色褪せた小さな花を
咲かせるも良し

かさついた紅い枯れ葉で
舞い散るも良し

すべてに終わりは必ず巡り
変わらぬモノは在り得ないこと

老いていく身に
葛藤しながら

あっさりと諦めるも良し
抵抗しながら認めるも良し

2011年 11月 15日 掲載


「奇跡」


暗闇の中で
我々の細胞は
僅かな光を放った

無音の中で
我々の脳内は
確かに音を作った

絶望の中でも
祈る想いは
奇跡を呼び起こした

2011年 11月 12日 掲載


「螺旋」rasen


ただ ひたすら真っ直ぐに
歩き続けていても
誰かと出逢うことなど無かった

ただ ひたむきに真っ直ぐな
時を 辿って生きていても
何かと出会うことなど無かった

心と時空が この場所で
待ち合わせたように交差した

その点の位置で何かと出会い
出逢った位置から紡ぎ合い
螺旋を描きて織り成してゆく

振り返ると
美しい一織りの反物のように
過去から未来へと 染め上げていた

2011年 11月 08日 掲載


七十二候



繊細な風景に
抱かれながら

その微々たる移りを
風の彩りと
花の音色で知る

四季色の鉛筆で線を引き
二十四節季色の水で溶かし
七十二候色の顔料を挿す

人の心も移りゆくと
星の位置と
月の形で知る

めぐり行くもの
巡り廻りて
また出逢う定めと知る

2011年 11月 04日 掲載

展示会の期間中に、詩集を読んでお出でくださった方々と お話させて頂いて、
流される涙に、何も語ることの出来なかった私の・・・せめてもの鎮魂歌です。


「 永遠の子守歌 」


言葉にならない苦しい想いは
流れる涙で聞きました。

貴方の子供は逝ったけれども
短かい間に人の迷いを
全て終えて帰ったのでしょう。

未來の時空で 待っていますよ。
ひとつ命を終えては また巡り逢う
愛しい想いは繋がっているからですね。

親子の縁とは 幾千億の
過去から未來へ途切れることなく
寄り添いあって 隣あって

送り送られ 永遠の鎮魂歌
繰返し繰返す 永遠の子守歌

2011年 11月 02日 掲載