みどりうさぎの子守詩 (片井 絽々)

150723
「 宿題 」


苦しくても
自分に終われない
宿題はなく
それが人の修行なのだと
誰かが教えてくれました。

神様は
自分に越えられるだけの
宿題を
それぞれの人生として
与えているのだそうです。


2015年 7月 23日 掲載

150710


「それとも」

泣き出しそうな程に優しい
雨上がりの朝

溶けてしまいそうな
流れ星を見つけた刹那

壊れそうな君の指に
初めて触れた僕の手

その瞬間を認識したのは
心 だったのだろうか?

それとも身体中の
細胞だったのだろうか?


2015年 7月 10日 掲載

   

201573
「再生」



左手の時計を外し
現生の今日を終わらせる
肺の底に積み重なった
一日分のデータを吐き出す

大脳皮質が多大なる情報を
消去しますか?と聞いてきた
心の司令部が Yes!を選択して
クリックしてしまった

忘却の為の夜か?
再生の為の夜か?
明日の未来へと生まれ変わる為に
眠りの隙間で心を更新する


2015年 7月 03日 掲載

150625
「蛍の唄」

三度の姿を経て
今宵 飛翔の刻

七日の命を
君を探す為だけに光る

百年の想いは
儚い恋唄

    叶わぬ夢ならば
川面に散る灯火となれ


2015年 6月 25日 掲載

130618 (24)

「気紛れな花」


雨に打たれた
昨日の色も
朝の陽を待つ
今朝の色も
夢の途中
同じ花

気紛れな花と
呆れますか?
移り気な心と
笑いますか?
明日の朝には
夢色に咲き誇る花


2015年 6月 16日 掲載

<054
「人生」


自分で
決められないのは
どれだけ
生きるかと
いう事でした。

自分に
決められるのは
どのように
生きるかと
いう事でした。


2015年 6月 13日 掲載

150606h
「生き方」


3万日の人生を
23億回の鼓動で生きる
80旅の四季巡りを
乗算で生きるか?
除算で生きるのか?

天命とやらは
受け入れるとも
携えた心は体の内
自らの生き方は
自ら撰んで良いのだろう


2015年 6月 11日 掲載

150607
「砂時計」


未来から過去へと流れ
時はいつも途中
そのくびれた今を
抗いながら生きてみる

止まることはできないけど
急ぐこともできないから
ただ ひたすら正確に
一粒ごとの過去を積もらせる

幸せも悲しみも
すべて心を通り過ぎ
積もり積もらせ
未来から過去へ砂時計


2015年 6月 07日 掲載

150604
「命の時」

指をひと弾きする間に
65の刹那がある
この飛沫の一瞬から
どれ程の奇跡が
始まるのだろうか?
この身体を流れ
この星を巡り
再び宇宙を飛び交う


2015年 6月 04日 掲載

150426 (3)
「 今だけの花 」

  今しか咲かない
  夢がある

  今しか出逢えない
  人がいる

  今しか存在しない
  時がある


2015年 5月 30日 掲載

15521

「 願い 」

月は落ちて
   山々が眠る
陽が登りては
   揺り起こす

近くに在りて遠き人
遠くに在りても近き人

同じ月よ
   同じ陽よ
空を亘れ
変わりなき日々を願いて


2015年 5月 22日 掲載

15516

「 今 」

今しか咲かない
夢がある

今しか出逢えない
人がいる

今しか存在しない
時がある


2015年 5月 16日 掲載

2015512

「雨の日」

淋しくさせているのは
誰ですか?

気付いてくれないのは
誰ですか?
 
泣かせてしまったのは
誰ですか?


2015年 5月 12日 掲載

4253

幸せの花 
       優しいから
       辛いのですね。
       そう
       優しいから
       辛いのです。

       幸せだから
       悲しいのですね。
       そう
       幸せだから
       悲しいのです。

       生きているから
       苦しいのですね。
       そう
       生きているから
       苦しいのです。


2015年 4月 25日 掲載

130408 (5)

花音

 静かなる心に
 花ひとひら
 香りゆく音
 聞こゆ

   この景色が
   刹那ならんことを
   祈りおり


2015年 3月 24日 掲載

15216
「 肯定 」

時に
早すぎることは無く
時が
遅すぎることも無い
今だからこそ
良かったのだから

想いに
近すぎることは無く
思いが
遠すぎることも無い
心は人と人との
真ん中にあるのだから


2015年 2月 16日 掲載

15210
  「雪の月」
 

雪の大地に月の光が弾む
チリチリと眩しく輝くのは
この大地か?
その雪か?
あの月か?

いいえ
おのずと輝けるモノなど無いのです。
最上級のモノとて同じでしょう。


 

2015年 2月 10日 掲載

1515

「 冬の色 」

冬色 僅かに白く
時は揺れ惑い
音なく赤い花を零す

移りゆく光陰を
手繰り寄せるように
ふと立ち止まる


2015年 1月 15日 掲載

15113

「 息 」

 自らの心と書いて
 息と言う
 その息で生きて
 その息で語り
 自らの命と脳を操る
 全ての命と心を紡ぐ


2015年 1月 13日 掲載

1230

「新たなる」

除夜の鐘の音は
魂にまで届くという

淀む思いを許して
天空へ吐き出す

清らかなるもの達を
迎え入れる為に


今年も一年間、拙い詩にお付き合い頂きまして
ありがとうございました。
心より感謝を申し上げます。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
また、新しい春も宜しくお願い申し上げます。  絽々


2014年 12月 30日 掲載