碧・初夏の章・・・・・2011・5・12
この道を 桜色に染めていた
あの春の日の 刹那の浪漫
この道を 桜色で覆っていた
あの春の日の 記憶も薄れ
雨に打たれば 切ないだけで
土に染みては 儚いだけで
移ろい過ぎる 沈黙の時
何時しか溶かされ地中に沁みる
初夏の陽射しが 大地を干して
南から来たものが 草を揺らす
今 木々の幹を 突き抜けるのは
この日の為に 交わした約束
枝に蘇る芽吹きの色よ
小枝の端まで碧染め付け
この爛漫の煌めきは
今 木々物語り 初夏の章
2011年 5月 12日掲載
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