僕の背中の羽/ 2013 / 8 / 5

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[ 僕の背中の羽 ] … みどりうさぎの小さな物語より …

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押し入れの中に ずっと入れたままだった僕の背中の羽・・・。
どうしてかな ? なぜか急に思い出したんだ。

たぶん 窓から見える星空が あまりにも綺麗だったからだと思う。
この羽で夜空を 飛んでいた頃のことを思い出したのだろうね。
あの頃、僕の背中で この羽がしゃんと羽ばたいていたっけな。
君が淋しい時、すぐに会いに行って あげられるように・・・
君が泣き出しそうな時、すぐに飛んで行って あげられるように・・・・

いつからだろうね。
僕の背中の羽なんか 要らなくなってしまったのは。
君はもう、すぐに会いたいなんて言わなくなったし・・・
君はもう、泣いたりなんかしなくなったし・・・
だから … もう
僕の背中の羽は 邪魔になってしまったのさ。
子供の頃に遊んだ超合金のオモチャみたく、はずすのなんて簡単だった。
そして、僕の背中のパーツを乱暴に押し入れの中に投げ入れたんだ。

もう 次の恋が始まっても僕は知っているよ。
あの頃のように空なんて飛べないってこと
あの頃のように夢を追いかけられないこと
もう … 羽はいらない
もう … 羽なんかいらないんだ

明日はゴミ出しの日だから僕の羽は粗大ゴミの袋に入れよう。
忘れてしまいたい思い出は 燃えるゴミなのかな?
じゃあ、消えない想いと涙は 不燃物のほうだね。
さよなら … 僕の羽
さよなら … 僕の大好きだった君
明日からは、自分の足で歩いてみるよ !

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2013年 8月 05日掲載
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