認知症の天使
帰り道を忘れ 娘の名前も忘れ 今の事さえ忘れる 言い訳も飾る言葉も無く 魂だけで生きる人
何処へ連れて行かれようが 何をされようが分からず 不安な目をする それでも全てを委ね ありがとうを繰り返す 総て忘却の中で 父は優しく清らかな 天使となった 我が魂が老いた時 父の様に穏やかであろうか