みどりうさぎの子守詩 (片井 絽々)

20151102
飛翔

鳥達は
風だけを受け取り
前へ前へと進む

木々達は
太陽だけを見て
空へ空へと伸びる

人々は
過去も未來までも憂い
時の中で立ち止まる

空を見上げて明日へ
風に促されながらも前へ
光に抱かれたなら夢へ


2015年 11月 02日 掲載

151030
時の後ろ姿


群青色の空を残して
夕陽が帰ります。

引き潮の後を追えず
小さな魚があわてます。

八時を告げる鳩時計は
間に合わずに泣きました。

私は大切な夢の後ろ姿を
見失いたくなくて走ります。

もしも言葉を持っていたなら
声を限りに叫びましょう。


2015年 10月 30日 掲載

151027
母子坂

丸くなった母の背中が淋しいのです。
小さくなった母の姿が悲しいのです。

幼い日 手をつなぎ歌った道
夕焼けの中 お家へ帰った道
ほんの僅かなこの坂道を
ため息に押されては足を出す。

私はたまらずに立ち止まります。
何故にもっと もっと早く
心添えられなかったのかと悔いる
母の傍で暮らせないことを悔やむ

丸くなった母の背中が淋しいのです。
小さくなった母の姿が悲しいのです。

負われて見ていた 故郷は
僅かの間に過ぎ去ってゆきました。
母が生きた年月を
追いかけるように私も生きています。

丸くなった母の背中が淋しいのです。
小さくなった母の姿が悲しいのです。


拙い私の詩ですが、素晴らしい曲を数曲作ってコンサートで歌って下さっています。
母の、この詩をこちらで書かせて頂きました。 先生宜しくです(ペコリ)


2015年 10月 27日 掲載

1212

終止符

赤い星が
燃え尽きた時
無数の
新星を散りばめる
始まれば必ず
終るけれども
終止符は
出発の合図だった

影があるから
光を見るように
全ては
同時に存在するもの
憂いの中でも
必ずや
喜びや希望は
控えている


2015年 10月 24日 掲載

20151010

千年の孤独

 

千年の月 夏還し
想い余して
夕焼け空が沈む

千年の月 秋降らし
風がしみると
コオロギが啼く

千年の月 冬控えさせ
銀色の矢羽根を
星が射ち放つ

千年の月 気まぐれに
心 奪いて
人を叶わぬ恋に泣かせる

千年の月 千年の孤独
夜に吊るされ
何を眺めて何思うて


 

2015年 10月 10日 掲載

2015902

森の子守歌

星が揺れているの?
私が揺れているの?
月が泣いているの?
私が泣いているの?

愛しいものに逢いたくて
優しい心へ 優しい場所へ
穏やかなものに逢いたくて
静かな心へ静かな場所へ

森が唄っているの?
あなたが歌っているの?
こんなにも懐かしい声
こんなにも優しい唄

初めて出逢ったはずなのですが
どこかでお逢いしましたか?
初めて聞く声が遠い昔の子守唄のようで
どこかで歌ってくださいましたか?

星が揺れているの?
  私が揺れているの?
月が泣いているの?
  私が泣いているの?
森が唄っているの?
あなたが歌っているの?


2015年 10月 02日 掲載

9029 

祈り

想いと祈りは
距離も
時間も
飛び越えていく

形無き見えない
波動を
細胞は
認識して受け取った

 

2015年 9月 29日 掲載

15927

木霊 (こだま)

木霊を聞いている
不安な心が耳をそばだてる
そんなこと
どうでも良いこと
どっちだって良いことよ

木霊になれずに消えてゆく
いくら待てども返らない
それはそう
音にはしないから
言葉にはできないから

声にして呼んでみれば?
自分の心を叫んでみれば?
そうだよね
けれども音にすると
木霊になってしまうから


2015年 9月 23日 掲載

150920

夢路

朝夕の秋が冷えてきた
茜空を待ちかねて
幸せ達は
家路を急ぐ

寂しがりやの心は
何所へ帰ろう
早くおいで
夢の中で待っているよ


2015年 9月 20日 掲載

150826 (3)

「、」 の日

誕生日を迎えた朝
古びた人生に、読点を打つ
過去と未来の間で
わずかな隙間を取る日

私をくれた父と母へ
ありがとうを、告げる
切なさなんて知らなかった
あの頃を思い出す日

夢の続きを目指して
もう一度、飛び立てるように
人生の寂しかったことは
そっと許して忘れる日


2015年 9月 19日 掲載

15818
「夏ゆれて」

ひと夏が揺れている
見えない程の風に促されて

暑く熱かった景色が
僅かに別な色を加えた

僕は知っている
夕刻と朝を幾度か重ねながら

ひっそりと夏が
思い出に変わって行くことを

誰もが夏に疲れた振りして
寂しさを隠すのだろうね


2015年 8月 19日 掲載

149
「共鳴」


早い鼓動を
なだめるように
木霊住む深き森へ

細やかなイオンの粒子を
細胞が吸い込む
間脳が共鳴を始めた

忙しい心に
幸せは来ないから
長い息で身体に招く


2015年 8月 04日 掲載

15081h

「創造」

涙を集めて海をつくる

夢を固めて空をつくる

心を散りばめ星にする

想いひとつよ月になれ


2015年 8月 01日 掲載

731

「立螺の響けば」


明日など
必ずや来ると
気にも止めずに
生きている放漫さ

地球など
飽きもせずに
周る星だと
信じている傲慢さ

りゅうらの音色が
夜に響けば
満月は満ち満ちて
星の欠片は光となる

りゅうらの響きは
人の心に寄せて
うつろな命を
呼び覚ます



(立螺とは、ほら貝を立てる・吹く意味。)


2015年 7月 31日 掲載

150723
「 宿題 」


苦しくても
自分に終われない
宿題はなく
それが人の修行なのだと
誰かが教えてくれました。

神様は
自分に越えられるだけの
宿題を
それぞれの人生として
与えているのだそうです。


2015年 7月 23日 掲載

150710


「それとも」

泣き出しそうな程に優しい
雨上がりの朝

溶けてしまいそうな
流れ星を見つけた刹那

壊れそうな君の指に
初めて触れた僕の手

その瞬間を認識したのは
心 だったのだろうか?

それとも身体中の
細胞だったのだろうか?


2015年 7月 10日 掲載

   

201573
「再生」



左手の時計を外し
現生の今日を終わらせる
肺の底に積み重なった
一日分のデータを吐き出す

大脳皮質が多大なる情報を
消去しますか?と聞いてきた
心の司令部が Yes!を選択して
クリックしてしまった

忘却の為の夜か?
再生の為の夜か?
明日の未来へと生まれ変わる為に
眠りの隙間で心を更新する


2015年 7月 03日 掲載

150625
「蛍の唄」

三度の姿を経て
今宵 飛翔の刻

七日の命を
君を探す為だけに光る

百年の想いは
儚い恋唄

    叶わぬ夢ならば
川面に散る灯火となれ


2015年 6月 25日 掲載

130618 (24)

「気紛れな花」


雨に打たれた
昨日の色も
朝の陽を待つ
今朝の色も
夢の途中
同じ花

気紛れな花と
呆れますか?
移り気な心と
笑いますか?
明日の朝には
夢色に咲き誇る花


2015年 6月 16日 掲載

<054
「人生」


自分で
決められないのは
どれだけ
生きるかと
いう事でした。

自分に
決められるのは
どのように
生きるかと
いう事でした。


2015年 6月 13日 掲載